SGT Round7 AUTOPOLIS GT 300km / Astemo NSX-GT #17号車
SGT Round7 AUTOPOLIS GT 300km / Astemo NSX-GT #17号車
ドライバー
塚越 広大 選手
松下 信治 選手
今回のレースについて
予想以上の気温と強い日差しで10月とは思えない汗ばむ1日となった公式予選日。
Astemo REAL RACINGはドライバーランキングトップと20ポイント差の5位で今大会に臨んだ。今大会は例年通りサクセスウェイトが半分となり、Astemo NSX-GTは燃料リストリクターダウンが無くなり、34Kgのサクセスウェイトを積んだ状態で戦うこととなる。
公式練習
9時20分より始まった公式練習では、順調にマシンのセットアップが進んでいく。セッション最後の500クラス占有走行でQ1担当予定の松下がステアリングを握りアタックに臨む。
全体ベストタイムを更新していきモニターにはAstemoレッドに輝くマシンが映し出されていたが、次の瞬間Astemo NSX-GTはコースを外れクラッシュしてしまう。幸い松下の身体は無事であったがマシンはかなりのダメージを受けていた。
GT500クラスの公式予選が始まる時間まで、残り約3時間。予選に間に合わせるのはちょっと厳しいかもしれない…。わずかにそんな空気が流れるなか、メカニックはそれぞれ自分の仕事を懸命に進めていく。GT300クラスBグループの予選が始まった頃、マシンはなんとか形を取り戻し、GT500クラス公式予選Q1に無事間に合わせることができた。
予選:4位
Q1は松下が担当する。チーム一同固唾を飲んで見守るなか、マシンを修復してくれたメカニックに奉げる素晴らしいアタックを決め見事8位でQ1を突破した。続くQ2は塚越が担当し、塚越も「皆の努力を決して無駄にしない」と語りかけているようなアタックを見せつけてくれ、Astemo NSX-GTは公式予選4位となった。
午前中のクラッシュからは想像もしていなかったリザルトだけに、決勝にも一層期待と希望が膨らむ。
決勝:優勝
前日はなんとか予選には間に合ったものの、しっかりとマシンを元の状態に戻して気持ちよく決勝レースに臨めるよう、メカニックは夜遅くまで作業し完璧な状態で決勝日を迎えた。
2周のフォーメーションラップの後、65周の決勝レースがスタートした。スタートドライバーは松下。カラーリングが施されていないボンネットとなった限定カラーリングのAstemo NSX-GTだが、マシンから闘志が溢れでているように感じる。
クリーンなスタートをきり、松下はポジションアップを狙っていくが300クラスとの混走が始まってもなかなか前を走る#19を攻略できない。
17周目、300クラスのマシンがコースオフしFCYが宣言される。翌周18周目に解除されその際に出遅れた#19のオーバーテイクに成功し3位となり、6秒前を走る#100を追う。
3.7秒差まで迫ったタイミングで#100がピットイン、翌周23周目にAstemo NSX-GTもピットインし、ドライバー交代、ピット作業を迅速に行う。混雑したピットレーンで一瞬ヒヤッとする場面があったが、9位でコースに戻る。
アウトラップから塚越はプッシュし、30周目の時点で実質トップとなる。しかし背後を走る#100に追われる展開が続き、1秒以内の攻防戦が数周に渡り繰り広げられるも、塚越は落ち着いて300クラスも攻略しながら周回を重ねギャップを少しずつ広げる。
52周目に2度目のFCYが宣言される。54周目に解除されそこから2番手とのギャップをみるみる広げていき、65周を走りきり見事Astemo NSX-GTは優勝を飾った。