スーパー耐久シリーズ2023 第3戦 SUGOスーパー耐久3Hours Race/OHLINS Roadster NATS #72号車
スーパー耐久シリーズ2023 第3戦 SUGOスーパー耐久3Hours Race/OHLINS Roadster NATS #72号車
ドライバー
金井 亮忠 選手
山野 哲也 選手
野島 俊哉 選手
今回のレースについて
2023年のスーパー耐久シリーズも中盤戦に突入。アップダウンの激しいスポーツランドSUGOを舞台にした3時間耐久レースを迎えた。
このコースは全⾧が3.6km弱と短く、コース幅も広くないことから全体を2つのグループに分けて予選と決勝が行われる。
ST-5クラスからの参戦となる72号車は、ST-4クラスとST-Qクラスの一部車両とともにグループ2に分類される。
第2戦富士24時間レースを終え、ランキング2番手につけている#72 OHLINS Roadster NATSは、前回の結果で15kgのウェイトハンデを背負って今大会に挑む。
まずは首位にいるライバルとのポイント差を縮めるため、彼らより前でゴールすることを念頭において、レースウィークに臨んだ。
予選:1位
今年からAドライバーハンデというものが導入されている関係で、今回は金井がAドライバーとして登録し、山野がBドライバー、野島がCドライバーを務めた。
梅雨の影響もあって金曜日の練習走行では雨模様となり、予選日朝のフリー走行もウエットコンディションの中で周回を重ねることとなったが、予選前に雨が止んだことによりドライコンディションで公式予選が始まった。
まずは金井がAドライバー予選で好アタックをみせ1分41秒910を記録。クラストップ対して0.2秒差に迫る2番手につけた。
続くBドライバー予選は山野が担当。雨がパラつくなかでのタイムアタックとなったが、山野はマシンのパフォーマンスをしっかりと出し切り1分41秒724を記録。クラス2番手につけた。
両予選ともにトップを取ることはできなかったが、2人のタイムを合算した総合結果で2番手に0.3秒差をつけ、今季初のクラスポールポジションを獲得した。
決勝:1位
前日までの曇り空から一転し、決勝日は朝から青空が広がった。
グループ2の決勝は午前中に行われるため、8時40分にフォーメーションラップがスタートし、3時間の耐久レースが幕を開けた。
ST-5クラスポールポジションの72号車は金井がスタートを担当。1周目はトップを守り切るがライバルのペースも良く、序盤から接戦模様となった。
そこで金井は無理にポジション死守をせずにタイヤを労ることを重視。一時は6番手まで順位を落とすも、タイヤを労りながら逆転のチャンスをうかがっ
た。
開始から1時間を過ぎて上位を走るライバルが続々と1回目のピットストップを済ませる中、72号車は、タイヤを温存する走りが燃費セーブにもつながり、ペース良く周回。1スタートから1時間30分を迎えた54周目に入ったところでトップに浮上した。
その直後の57周目に最初のピット作業を行い、左タイヤ2本を交換するとともに野島にドライバー交代。3番手に下がるものの、ここから野島が1分43秒台を記録するなど高ペースで周回し、上位を走るライバルとの差を縮めていった。
ライバルのピットインにより66周目に再びトップに立った72号車は、野島が引き続き安定したペースで周回を重ね、残り30分を迎える84周目に2度目のピットストップを敢行。ここで山野がマシンに乗り込んだ。
ST-5 クラスの全車が規定の2 回ピットを終えると、72 号車は47 秒もの大量リードを持ってトップに浮上。金井と野島、そして完璧なピット作業を行ったNATS の学生たちによって作り上げられたリードを有効活用し、暑さが厳しくなったレース終盤でタイヤを労る走りに徹した。
最終的に39 秒差と大量リードを保ったまま、確実に72 号車をゴールまで運び、念願の今季初優勝を飾った。
これでランキングトップとの差を6 ポイントに縮め、後半戦での逆転を狙っていく。
2023年シーズンは鈴鹿で他車の接触を受け大クラッシュを喫するところからスタートした72号車。新しく作ったマシンで復活を遂げ、富士24時間で2位、今回のSUGO3時間で優勝を飾ったことで、チームの団結力はより一層深まり、チャンピオン獲得に向けて全体の士気も高まっている。