スーパー耐久シリーズ2023 第2戦 NAPAC 富士SUPER TEC 24Hours Race/OHLINS Roadster NATS #72号車|株式会社ペトロプランからのお知らせ

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レース結果

スーパー耐久シリーズ2023 第2戦 NAPAC 富士SUPER TEC 24Hours Race/OHLINS Roadster NATS #72号車

スーパー耐久シリーズ2023 第2戦 NAPAC 富士SUPER TEC 24Hours Race/OHLINS Roadster NATS #72号車

 ドライバー

南澤 拓実 選手
岡原 達也 選手
金井 亮忠 選手
野島 俊哉 選手
石井 達也 選手
山野 哲也 選手

 今回のレースについて

 前戦の第 1 戦鈴鹿大会で、他車からの接触を受けて大クラッシュを喫した OHLINS Roadster NATS のマツダ・ロードスター。マシンは全損状態で使えるパーツがほとんどない状況だった、今回富士 24 時間レース参戦のために、ゼロからマシンの製作を開始した。金井亮忠を中心に NATS の学生らも作業を手伝い、なんとか大会の 1 週間前に完成し、レースウィークの火曜日から本格的な走行に入っていった。

 また、クラッシュの際に乗車していた山野哲也は、脳震盪、全身打撲、肋骨骨折の診断を受けたが、富士 24時間に間に合わせるべく、体調回復とリハビリに励んだ。レースウィークに入っても、目眩の症状が残っていたが、木曜日の専有走行で、改善が確認され、決勝レースでも走行を担当することが決まった。
 レギュラーメンバーの金井と野島俊哉に、今回は南澤拓実、岡原達也、石井達也も加わった 6 人体制で、チームが今季最大の目標に掲げている“富士 24 時間レース ST-5 クラス優勝”を達成するために、⾧丁場の過酷な戦いに臨んだ。

 

予選:5位

 通常なら、山野が A ドライバーを担当していたが、第 1 戦のクラッシュの影響で直前まで参戦できるかが明確になっていなかったこと。また今年から導入されている A ドライバーハンデの裁量がどうなるのかも、直前まで決まらなかったこともあり、今回の第 2 戦では南澤が A ドライバー、岡原が B ドライバーを務めた。

 予選日の数日前にシェイクダウンをし、セットアップを煮詰める作業についても十分な時間を得られなかったのが、2 人のドライバーとも限られた時間で最大限の走りをみせ、タイムアタックを行った。南澤が担当した A ドライバー予選では 2 分 07 秒 624 を記録しクラス 4 番手につけると、続く岡原担当の B ドライバー予選も 2 分 08 秒429 で 5 番手につけた。両ドライバーのタイムを合算した総合順位で 72 号車はクラス 5 番手を獲得した。

 24 時間という⾧丁場のレースを考えると悪くない順位。何より、新しく組み上げたマシンが、ここまでトラブルなく走れているということころで、チーム全体が少しずつ自信をつけながら、決勝レースへの準備を進めた。

 

決勝:2位

 決勝レースがスタートする 27 日(土)は、朝から青空が広がり、初夏の暑さも感じるなか各車がグリッドについた。ST-5 クラスの 5 番手から決勝レースに臨む 72 号車は、金井がスタートドライバーを担当した。今回も、A ドライバーハンデが課せられており、決勝レース中に 1 回のドライブスルーを消化しなければならないのだが、これを 1 周目に完了。クラス 11 番手まで順位を落としてしまうが、同じクラスの車両が周りにいないなかで、淡々とペースを上げて追い上げていった。

 金井は順調に周回を重ね、開始 45 分のところでひとつ順位を上げると、その後もポジションアップに努めた。ライバルの車両よりも最初のピットストップを遅めにしていたこともあり、一時は 2 番手に浮上した 72 号車。48周目にピットインし、岡原にバトンタッチした。
 着々と周回を重ねていく走りが功を奏し、開始 2 時間の時点では 7 番手まで浮上した 72 号車。岡原もミスのない走りを心がけ、92 周目に 2 度目のピットイン。今回は F ドライバー登録となっている山野哲也に交代した。

 レース序盤からスティントを担当することになった山野だが、怪我からの復帰という不安要素を全く感じさせない走りを披露。2 分 09 秒台の安定したペースで周回し、トップの車両との差を少しずつ詰めていった。陽が暮れて、富士 24 時間レース恒例の花火が上がっている時間帯に、このレース最初の波乱が起こる。ST-Z クラスの車両がダンロップコーナーでクラッシュし、セーフティカーが導入された。ちょうど 72 号車は、山野のスティントを終えて次のドライバー交代に向けた準備に入っていたのだが、チームはこのタイミングでメンテナンス(レース中に 10 分以上のピットストップを一度行わければならないルール)を消化することを決断。
 マシンをガレージに入れて、ブレーキの交換や、マシン各部のチェックを行った。通常ならレースの折り返しとなる 12 時間前後のタイミングで行うものなのだが、上位進出のために開始 5 時間という早めの段階で消化することを決断した。これにより、順位は下げてしまうものの、夜間走行の間に粘り強く走り続け、ポジションを挽回していった。

 深夜の時間帯になるとアクシデントも多発。アクシデントによりコース上で ST-4 クラスのマシンが炎上したことで、2 度目のセーフティカーが導入された。さらに開始から 12 時間を過ぎた日曜日の午前 3 時 30 分ごろには、ダンロップコーナーで 1 台が激しくクラッシュ。すぐにセーフティカーが導入されるがガードレールの修復が必要という判断から赤旗が出され、レースは約 1 時間 30 分に渡って中断された。
 午前 5 時に再開されると、72 号車はクラス 2 番手に浮上していた。早めにメンテナンスタイムを消化していたことが、良い方向に働いていたのだ。混乱続きだった夜間走行では、主に野島、南澤、石井らが担当し、ポジションアップに努めた。

 この時点でトップの 17 号車マツダ・デミオとの差は 1 周以上ついていたのだが、相手に何か不測の事態が起きれば、逆転のチャンスも十分にあるだけに、チームは引き続き気を引き締めて周回を重ね、ピット作業もミスなくこなしていた。
 しかし、後方からは 65 号車マツダ・ロードスターが接近してきており、日曜日の午前中も数秒差での接戦を展開することとなった。一度は 3 番手に下がるも、ゴールまで残り 2 時間を切ったところでアンカーの山野に交代し、2 番手を奪取した。これに対して 65 号車陣営も必死に食い下がり、残り 1 時間を切ったところでは、コースの各所でサイド・バイ・サイドのバトルを展開。会場に詰めかけたファンを魅了した。

 残り 35 分のところでは、2 台が同時に最後のピット作業を実施することとなった。タイヤ交換などが手間取ってしまえば、ポジションを明け渡すことになる難しい状況だったが、NATS の学生たちをはじめチーム全員が迅速な作業でマシンを送り出し、2 番手死守に成功。最後はチームの大黒柱である山野がラストスパートをかけて、2 番手の座を安泰なものにし、15 時 00 分に 592 周でチェッカーを受けた。

 これにより、OHLINS Roadster NATS は ST-5 クラスのランキング 2 位に浮上した。首位との差は 13 ポイントと、中盤戦での逆転が十分可能な位置につけている。新しい NATS の学生メンバーが加わり、さらにパワーアップしたチームで、今季の目標であるシリーズチャンピオン獲得に向けて邁進していく。

 

 

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