SGT Round7 AUTOPOLIS GT 3Hours RACE / Syntium LMcorsa GR Supra GT #60号車
SGT Round7 AUTOPOLIS GT 3Hours RACE / Syntium LMcorsa GR Supra GT #60号車
ドライバー
吉本 大樹 選手
河野 駿佑 選手
今回のレースについて
SUPER GTの第7戦「AUTOPOLIS GT 3Hours RACE」は、公式練習と予選日となった10月19日(土)が荒天となり、スケジュールが大幅に変更される異例な大会となった。
19日の早朝から雨雲と霧にコースが包まれた。9時20分から走行が始まるはずだった公式練習は天候不良のために20分のディレイが発表され、9時40分までコースインが見送られた。その後も天候の回復を待ち、20分ごとにスタート時刻の変更が行なわれたが、濃霧と雨が止まないことから10時30分に中止が判断された。
GTマシンの走行はなかったものの11時45分から予定されていたサーキットサファリやピットウォークなどの公式プログラムは実施され、一時は天気の回復が期待された。しかし、併催カテゴリーの決勝レースがスタートする予定の13時30分前になると、オートポリスには雷雲が迫った。サーキット近くには落雷があり雨量も激しく、サポートレースは予選に続けて決勝レースもキャンセルされた。
SUPER GTの予選が近づいた14時を過ぎても雷鳴が響き、雨も止まなかった。そのため19日のすべての走行はキャンセルされ、20日(日)に予選と決勝レースを実施するワンデー開催へとスケジュールが変更された。
予選:12位
悪天候によるキャンセルから一夜が明けた20日は雨こそ止んだものの、再びコースは霧に包まれていた。予選は8時から始まり、まずは8時30分までの30分間がGT300クラス、続けて9時までGT500クラスが走行するスケジュールとなっていた。
コースには霧が掛かっていたが視界は確保できるという判断で、予定通りの8時にGT300クラスの27台がコースイン。路面は濡れていたが、一部のマシンはスリックタイヤでアタックを開始する。
Syntium LMcorsa GR Supra GTのステアリングを握ったのは、第1ドライバーの吉本大樹選手で、まずはレインタイヤを履いてタイムを残しにいく。計測1周目に1分53秒164を記録すると、すぐにピットに戻りスリックタイヤに交換。再びアタックを開始すると路面状況も改善していき、周回ごとにタイムを伸ばす。予選開始から20分が経過したところで8番手タイムの1分51秒398をマーク。残り時間6分となったところで、コースサイドにクラッシュした車両が止まったために赤旗が提示される。3分ほどの中断で予選は再開され、残り5分間のアタック合戦となった。吉本選手もコースインしてタイム更新を図るが、多くのマシンが走行しているためにコース上が混雑する。遅いマシンに引っかかるが、計測15周目に1分49秒976のベストタイムをマークし12位となった。
決勝:10位
予選終了から3時間のインターバルを経て、11時30分からはウォームアップ走行が行なわれた。Syntium LMcorsa GR Supra GTには、このレースウィークでは初めて河野駿佑選手が乗り込む。途中で吉本選手も走行したが、河野選手が中心となり決勝レースの前の最終チェックを行なった。
今回のオートポリス戦は3時間のタイムレースとなっていて、決勝レーススタートから3時間後にチェッカーが振られる。荒れたレースウィークだったが、決勝レース前になると青空も見え始めていた。
チームは河野選手にスタートドライバーを任せる。12番手から上位を目指したSyntium LMcorsa GR Supra GTだったが、オープニングラップから3周目までに5台にパスされてしまう。昨年、一昨年の決勝レースでは路面とタイヤのマッチングが悪く、ライバル勢よりタイヤ交換の回数が増えていた。そのため、今回はロングライフを意識したタイヤを選択。そのため、スタート直後はポジションを落していたが、10周目を迎えることには徐々に順位を戻し始める。11周目には14番手、13周目にも1台をパスし、スタートから30分が経過した17周目にはスタートポジションの12番手に復帰した。
20周目になるとGT500クラスのマシンがコースサイドに止まったため、セーフティーカーが導入される。26周目にレースが再開されると、1回目のピットストップを行なうために、数台のマシンがピットレーンに進んだ。28周目には9番手まで浮上すると、チームは30周目にピットインの指示を出す。
チームは4本のタイヤ交換と給油を敏速に終え、吉本選手にドライバーチェンジ。16番手でコースに復帰すると、すぐに自己ベストタイムを更新しながら周回する。しかし35周目に2回目となるセーフティーカーが導入される。5周のセーフティーカーランを経て、40周目にレースは再開。ライバル勢がピットインを行なうなかで、45周目には11番手、50周目には10番手となり、ポイント圏内でレースを展開していく。58周目にはGT500マシンのクラッシュによって3度目となるセーフティーカーランとなる。64周目にレースが再開すると、このタイミングでSyntium LMcorsa GR Supra GT は2回目のピットインを行なう。1回目のピットストップと同じく、LMcorsaは素早い作業で給油とタイヤ交換を実施。河野選手が再び乗り込みコースに復帰すると、7番手までポジションが上がっていた。ただ、3番手から10台のマシンが連なり熾烈なポジション争いとなる。走り出しのペースが上がらないのはスタート時と同様で、徐々にポジションを下げてしまう。69周目に1台、71周目には2台に抜かれるが、75周目を過ぎたところで状況が逆転してくる。81周目には10番手までポジションを戻すと、このタイミングで4度目のセーフティーカーランとなる。この時点で残り時間が10分程度となり、最後までセーフティーカーが先導したまま88周目に10位でフィニッシュした。
オートポリス戦は昨年、一昨年ともに上位陣から大きく遅れていたため、満足できる展開ではなかったがポイントを獲得できたことは収穫となった。