SGT Round1 OKAYAMA 300km / Syntium LMcorsa GR Supra GT #60号車|株式会社ペトロプランからのお知らせ

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レース結果

SGT Round1 OKAYAMA 300km / Syntium LMcorsa GR Supra GT #60号車

ドライバー

吉本 大樹 選手
河野 駿佑 選手

 今回のレースについて

 2020年からコロナ禍の3シーズンを過ごしてきたが、今季は観戦の制限も一切なくなり以前と変わらないSUPER GTがサーキットに戻ってくることになる。
「AUTOBACS SUPER GT 2023 SERIES」の公式スケジュールの幕開けとなったのは、3月11日-12日に岡山国際サーキット、25日-26日に富士スピードウェイで実施された公式テストで、シリーズ参戦する42台のマシンが開幕戦に向けてそれぞれの想定したメニューを消化していった。

 GR Supra GTを使用し3シーズン目となるLMcorsaは、シーズンオフから積極的にマシンの改良を進めてきた。GT300規定によって製作されているGR Supra GTは、レギュレーションに合致していればマシンごとに手を入れることが許されている。大阪トヨペットグループが母体となるLM corsaは、マシンを改良して開発し続けることが会社のノウハウになると考えていて、積極的にパーツのアップデートを実施している。
 新しいシーズンに向けてフロントバンパーやディフューザーなどのパーツを中心に新設計の部品が組み込まれ、2回のテストでは昨シーズンよりもマシンバランスが向上しているとの評価を得ている。昨シーズンは、走り出しの公式練習で出遅れることがあり、予選と決勝に向けてアジャストはしたもののマシンのポテンシャルを発揮できないこともあった。そのためマシンバランスや素性を引き上げることがオフシーズンのテーマとなっていて、その結果がテストでは現われていた。

 2回の公式テストを経て開催された開幕戦の「SUPER GT Round1 OKAYAMA GT300km RACE」は、4月15日(土)に公式練習と予選、16日(日)に決勝レースが実施されるスケジュールとなっている。

 公式練習

 15日の9時10分から始まった公式練習はあいにくのウエットコンディションとなる。天気予報よりも雨量が多く、コース上のいたるところに水溜まりができている状況だった。

 Syntium LMcorsa GR Supra GTには今季も第1ドライバーを務める吉本大樹選手が乗り込み、まずはマシンのチェックを行なう。6周目にピットに戻るとウエットコンディションに合わせたセットアップを探っていくが雨量は増していき、開始から30分が経過したところでGT500クラスのマシンがクラッシュ喫しセッションは中断となる。

 10時10分に公式練習は再開され、このタイミングから河野駿佑選手がステアリングを握った。雨は止むことなく降り続け、結果として10時30分過ぎにコースコンディションの悪化により公式練習は中止となった。

 予選:19位

 併催レースの予選やピットウォークなどを挟んで実施された予選Q1は、本来ならそれぞれ10分で競われるが、引き続き雨が降っていることやタイヤのウォームアップを考慮して5分延長した15分間となった。

 今季もGT300クラスの予選Q1は27台のマシンが2つのグループに振り分けられ、上位8台ずつが予選Q2へ進出しポールポジションを目指すことになる。LMcorsaはB組で出走することになった。予定通りの14時からスタートしたA組は走行途中で雨量が増えたために残り6分の状況で赤旗が提示され、そのまま予選Q1が終了となった。

 LMcorsaが振り分けられたB組の予選Q1は、予定では14時23分からの15分間だったが、コースコンディションが悪化していたため10分のディレイとなる14時33分にスタート。
 Syntium LMcorsa GR Supra GTには吉本選手が乗り込み、序盤からハイペースで周回していく。計測2周目には2番手のタイムをマークすると周回ごとにタイムを更新し、残り5分の状況ではトップ3内に入っていて予選Q2への進出が確実視された。だが雨が止んだいったことと多くのマシンが周回を重ねたことで路面の水膜がはけていく。ヘビーウエットではパフォーマンスを発揮していたタイヤだが、水量が減っていくとライバル勢がタイムを伸ばしていく。
 吉本選手は最後までタイムを更新していったが、15分間の予選の最後に多くのマシンがベストタイムを記録。結果として、吉本選手は1分40秒540をマークしていたものの0.13秒差で予選Q2への進出を逃すこととなった。

 昨シーズンよりもマシンのバランスが改善したことでパフォーマンスは上がっているものの、ウエットコンディションでは本領を発揮できず予選を19位で終えることとなった。決勝レースは中団からの追い上げを図ることになるが、ポイント圏内でのフィニッシュを目指して懸命に戦うことになる。

決勝:8位

 荒天となった予選日から一夜明けた決勝レース日は、青空も見えるほどの天気となり午前中に行われた併催レースは完全なドライコンディションでの実施となった。決勝レースがスタートする午後には雨雲が通過する天気予報となっていたが、12時から始まった20分間のウォームアップ走行とスタート進行の時点では雨が降る気配はなかった。

 300kmの決勝レースは予定通りの13時30分に岡山県警のパレードラップによって幕が切られた。スタートドライバーを務めた吉本選手はオープニングラップで加速性能に優れているGT3マシンにパスされて20番手となるが、その後はポジションをキープ。レースが5周目を過ぎるとサーキット上空を雨雲が覆い始め、南側から雨が吹き付けてくる。
 コースの一部が濡れている難しい状況の中でも吉本選手はラップタイムを落とすことなく周回を重ねるが、徐々に雨量が多くなりスリックタイヤでの走行が厳しくなる。13周目になると数台のマシンがピットに戻りレインタイヤに交換。LMcorsaは翌14周目に吉本選手をピットに戻してレインタイヤに履き替えてコースに復帰させる。このピット作業の直後に雨量が激しくなりFCY(フルコースイエロー)が提示される。結果として最適なピットインのタイミングとなり、20番手から7番手まで順位を上げることとなった。

 FCYからセーフティカーランに移行しレースは21周目に再開されると、今度はサーキットに薄日が差し込みウエットからドライへと変化していく。この「ダンプコンディション」と呼ばれる路面はSyntium LMcorsa GR Supra GTが苦手としていて、吉本選手は防戦一方となり、25周目には11番手、30周目には16番手まで順位を落としてしまう。早くスリックタイヤに交換したいところだが、まだレインタイヤでの周回がラップタイムとしては良く、苦しい状況だが吉本選手はコースに留まった。路面は濡れていたが33周目に
吉本選手はピットに戻りスリックタイヤへの交換と給油、河野選手へのドライバーチェンジを行って後半のスティントへ突入する。

 河野選手がピットアウトすると20番手までポジションを下げていたが、タイヤに熱が入るとライバル勢を上回るペースで周回していく。他車のピットインやコース上でのパッシングを重ねたことで40周目には14番手までポジションを上げ、42周目にも2台を抜きポイント圏内まであと一歩に迫る12番手となる。すると、ここでまたサーキットには小雨が降り始める。45周目にはGT300クラスのマシンがコースオフしたことでFCYとなり、さらに雨量も増していった。
 FCYが解除されるとGT300クラスのトップ10内を走行していた。2台が接触し、Syntium LMcorsa GR Supra GTはポイント圏内となる9番手に浮上。だが、51周目には落雷の危険があるということで赤旗が提示されてレースは中断する。20分ほどの中断を経てセーフティカーランによってレースは再開するが、中断の最中に雨量は増していきスリックタイヤを履いていたマシンがレインタイヤに交換していく。このタイミングで河野選手もレインタイヤを履きセーフティカーランの解除を待った。だがコンディションは改善せず58周目に再び赤旗でレースは中断する。25分の中断を経てレースは2度目の再開となるが、コース上には水が溜まっていたため59周目に3度目の赤旗が提示され、このままレースは終了した。

 結果として19番手スタートだったSyntium LMcorsa GR Supra GTは、8位でフィニッシュし3ポイントを獲得することができた。レインタイヤのペースは苦戦をしいられたものの、チームとドライバーが一丸となってミスなく走行を重ねて入賞を掴み取った。

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